子どもを持つかどうかを考える前に持ってしまった話
※これはLUNGS観劇前のメモです。私自身がネタバレやレポには触れていない為、舞台の内容とかけ離れたことを言っているかもしれません。個人的な話が多いので嫌な気分にさせてしまうかもしれません。また「丘の上、 ねむのき産婦人科」の感想も交えています。LUNGSを無事に観劇出来た際は感想を改めて書けたらと思っています。
舞台 LUNGSの幕が上がりました。おめでとうございます。
まだまだ厳しい情勢が続く中、エンタメを届けて下さることに感謝しております!
私は子持ちの母です。神山くんの初単独主演舞台が「子どもを持つべきか」という大変興味深いテーマということで、観劇前にも関わらず自分が子どもを持ったことについて改めて考え続けています。
良いイメージを持たれないかもしれませんが、「子どもを持つべきか」という問いを考える以前に授かり、結婚を決めたので、正直向き合ったことがない問題でした。
結婚・出産には漠然とした憧れがあり、出来るならしたい、幸せになれそうというイメージは持っていました。なんとも浅はかな私です。
今になってから思います。生まれてくる子どものためではなく、自分のために出産したのだと。
LUNGSの演出 谷賢一さんのツイートから「丘の上、ねむのき産婦人科」という作品を知り、配信にて観劇しました。
(12月末まで再配信もされています)
https://www.dcpop.org/vol23-rs/
LUNGSきっかけではありますが、経産婦として純粋に観てみたいという気持ちでした。
ねむのき産婦人科に通う複数の男女のエピソード集で、実際の取材に基づいて作られた作品のため、リアリティに溢れていて終始泣きながら観ていました。
予期せぬ妊娠に対してなんとかすると言う男と経済的に苦しい現実に絶望する女の考えの差、
妊娠、産休、育休によりキャリアが絶たれ自由に働けなくなる女の悔しさ、
妊娠中の夫婦が空想で旅行する時、子どもがついてくることを想定できる女といまいちピンとこない男の差(この話、可愛くて一番好きでした!)
他にも様々なエピソードに共感し、自身の色々なことを思い出しながらの2時間でした。
なにより、男女の感覚の差をひしひしと感じ、自分も夫ともっと向き合って対話していかないと分かり合えないな…と反省しました。
考えの違う他人同士が一緒になって子どもを産み育てるって、深いなぁ。きっかけとなる行為自体は簡単に出来てしまうからこそ、恐ろしいと思いました。自戒を込めて。
また、エピソードの中の一つとして出てくる、反出生主義という考えは新たな学びでした。
今のこんな世の中に子どもを産み落とすのは酷い、親に愛されたことの無い自分は子どもを愛せない、という理由で子どもを産まない方がいいと考える女性とそれでも君との子が産みたいという男性のカップルの話(要約下手でごめんなさい)です。
漠然とした願望だけで妊娠して結婚して出産した私…特段子どもが好き!というタイプでもなく、実際うまくいってないなと思うところだらけの毎日…。
将来自分の子が「生まれて来なければよかった」と思うようになるんじゃないかと考えたり、そこまで子の未来に責任を持って出産してないことを反省したり、自分の視野の狭さに落ち込みました。
沈んでいてばかりでは意味が無いので、ここで感じたことを胸に刻み、現実と向き合っていかないとなぁ…。
LUNGSに関して、G.O.Diaryや谷さんのツイートから、様々な社会問題も絡んでくることが伺えます。
「子どもを持つべきか」の選択をしないまま子どもを持ってしまった自分が、この作品に出会うことで新たな考えに触れ視野が広がることを嬉しく思います。
あれこれ書きましたが、我が子は本当に可愛くて大切な存在です。
神山くんの挑戦、カンパニーの皆様によるLUNGSワールド、楽しみにしています。
どうか千穐楽まで完走出来ますように!